3点セット その2 TPP

 昨夜、「農の心がわかる農政、生産者と心かよう消費者でありたい」との思いを書いた。
 TPP参加への動きを見ていると、暗澹たる思いがしてくる。
 TPPとは何か?
 一般にはTrans-Pacific Partnershipの略で「環太平洋パートナーシップ協定」、「環太平洋連携協定」のことだという。
 だが、政府の公式資料ではTrans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreementと書いている。つまり「戦略的(Strategic)」な「経済上の(Economic)」「協定(Agreement)」であり、字義通りに訳せば「環太平洋戦略的経済連携協定」ということになる。堅苦しくいえば「TPSEPA」とでも言うべきモノだ。
 この戦略的で経済上の協定であるところがミソだ。これに参加するとどうなるのか?
 政府として確認している農水省の試算による影響の大きさを確認ただきたい。
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 菅総理は「平成の開国」と大見得をきったが、ある著名なアナリストは「これでは壊国だ」と喝破した。
 そもそも、日本の食料自給率は下がり続けてきた。ボクが農村活動に従事していた60年代後半から70年代初頭には70%を切るかどうかが問題になっていた。
 それが今や40%だという。欧米諸国と比べても相当に低い。
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 その自給率が現在の40%からさらに14%にまで下がるというのだ。
 しかも、生産減・毎年4兆1千億円、多面的機能の損失3兆7千億円、さらにGDPの減少7兆9千億円、就業機会の減少340万人などが農業及び関連産業に波及するとある。
 まさに、壊滅的打撃を被ることは必至ではないだろうか?

 ひるがえって、政府には食料・農業・農村基本計画というものがある。
 「食料・農業・農村基本法に基づき、食料・農業・農村に関し、政府が中長期的に取り組むべき 方針を定めたものであり、情勢変化等を踏まえ、概ね5年ごとに変更することとされています。平成21年1月27日から、食料・農業・ 農村政策審議会及びその下に設けられた企画部会において基本計画の見直しの検討を行い、平成22年3月29日の食料・農業・ 農村政策審議会で新たな食料・農業・農村基本計画が答申され、平成22年3月30日に閣議決定されました」と説明している。
 もちろん今も有効な計画だ。つまり、国民への約束とも言える。
 この計画の中に
 * 平成32年度の食料自給率目標は、国際情勢、農業・農村の状況、課題克服のための関係者の最大限の努力を前提として、供給熱量ベースで50%(生産額ベースで70%)まで引き上げます。
 というくだりがある。
 画像はアップしないがお読みいただきたい(クリック)。
 菅総理は先行する閣議決定を覆してまでTPPに参加すると言うのか。
 テレビで見ていたが「TPP参加と自給率50%は両立するのか?」と問われて総理はしどろもどろだった。あたりまえのことだろう。
 
 ところで、こうした事態を踏まえて、今全国の農業団体や漁業団体、消費者団体、労働組合などが澎湃として反対運動に立ち上がっている。地方議会での意見書決議も相次いでいる。
 にもかかわらず、マスメディアはまともに報道しない。朝日や読売はこれを3点セットの一つにくわえ、菅総理に執行をせまり、引き替えに菅内閣を「応援する」というのだ。
 これも読者、視聴者、国民への背信だと指摘されてもいいわけできないだろう。
by itya-tyan | 2011-02-04 12:12 | ちょいまち草 | Trackback | Comments(0)
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