「平和のメッセージ」 有生(ゆうき)くんの詩のこと

 勘ぐり過ぎかも知れないけれど、安里有生くんの詩を読み直して、考え込んでしまった。

   へいわなかぞく、
   へいわながっこう、
   へいわなよなぐにじま、
   へいわなおきなわ、
   へいわなせかい、
   へいわってすてきだね


 このくだりには、家族があり、学校があり、与那国島があり、沖縄、世界がある。
 だが、日本がない!
 偶然ではないような気がする。
 家族もふる里も、世界もあるのに母国がない。
 「本土」にいるボクたち、やまとんちゅう、日本国民の一人として、本当に申し訳ない気持にさせられる。日本という国が沖縄の人々にした仕打ち、今もしている仕打ち。決して忘れてはいけない。
 有生くんが心をこめて日本を唱いこめる日、本当にみんなが日本を誇れる日、「へいわなにほん」と唱える日を実現しなければ…と、粛々たる思いに駆られる。