東京へのオリンピック招致がきまりました <8>

 このコメントをアップしておかなければ、気がかりでどうにも年を越せないという思いがするのが、東京オリンピックのことです。
 来年からは少し装いを変えて書き続けようとは思っているのですが、このくだりを記しておかねば先へ進めません。

 それは国際オリンピック委員会(IOC)総会・プレゼンでの安倍首相の発言のことです。
 安倍首相はプレゼンで次のような発言をしました。
 「福島について案じている向きには、私から保証をいたします。状況はコントロールされている」
 「汚染水による影響は港湾内の0.3平方㎞の範囲内で完全にブロックされている」

 この発言は事実上「国際公約」と受けとめられました。この発言がが「評価」され、東京への招致を決める有力な手がかりになったことは明白です。
 問題はこの発言が虚偽にまみれたものであったことです。
 東電の技術顧問は直後に「いまの状態はコントロールできていない」と明言しました。菅義偉官房長官も「水は当然(港湾内と外洋とを)行き来している」と認めました。
 その後も、汚染水漏れのトラブルは続発しています。外洋への流出も明らか、「ブロック」どころか制御不能というのが実態です。
 つまり、安倍首相は誇大なウソをついて「東京への招致」を「成功」させたのです。しかもその後も、この発言を実行し、裏打ちする誠意ある努力をしているとはとても見えません。
 ボクは当時、フェイスブックにこんな画像をアップしておきました。
 
東京へのオリンピック招致がきまりました <8>_b0142158_1520281.jpg

 ここ2ヵ月余、「軍国主義者と呼ぶなら呼べ」と豪語し、日本版NSCを発足させ、特定秘密保護法を強行、武器禁輸3原則の逸脱、靖国参拝と続けてきた、安倍首相の一連の発言と行動を見るならば、とても危なっかしいものを感じないワケにはいきません。
 それは、安倍首相がオリンピックを国威発揚・ナショナリズム昂揚のために悪用するのではないか、という疑念です。
 国際公約にも反し、スポーツの根本理念をも蹂躙するような東京オリンピックへの変質は断じて許されません。国民的な監視がどうしても必要だと思うのです。

 *冒頭に書いたとおり、このシリーズは一旦措いて別の形で折々に書き続けます*