党首討論を聞く

 党首討論は正式には国家基本政策委員会合同審査会(党首討論)と言い、「合同審査」というのは衆参両院合同という意味です。
 その「党首討論」が今日、全く久しぶりに行われました。ボクは衆議院のHPで全体を見ました。
 民主党の岡田氏はそれなりに追及している風に見えなくもありませんが、「日米同盟」を是とする立場を最初に表明してしまい、戦争立法について「説明不足」「法解釈」の範囲にとどまり、迫力に欠けた感は否めません。
 維新の松野氏は与党であるのか、野党であるのか、とても不鮮明な発言のうえ、国会議員の定数問題でお茶を濁し、とても「国家基本政策」を論じているようには見えませんでした。
 日本共産党の志位氏の発言は、とても厳しい時間的制約のなか「戦後日本の立脚点」を安倍首相が踏まえていないことを端的に問う鋭いものだと実感しました。ご覧ください!
   

 ボクが注目したのは、安倍氏が2度にわたって「ポツダム宣言」を「つまびらかに読んでいない」「つまびらかに承知していない」と応じたことです。
 今となっては、知らない若者も多いのかも知れませんが、日本の「敗戦」「無条件降伏」とは「ポツダム宣言の全面受諾」のことです。これは戦後政治、国際社会の常識です。これを知らなくては、少なくとも戦後における政治家としての資格が問われます。
 つまり、安倍氏は日本の現代政治を預かる宰相・総理大臣はおろか「政治家として失格」であることを露呈したのです。

 志位氏が指摘したポツダム宣言やカイロ宣言の該当項目を、国立国会図書館の資料で確認しておきましょう。

 先ず、ポツダム宣言の第6項と第8項です。
 六、吾等ハ無責任ナル軍国主義カ世界ヨリ駆逐セラルルニ至ル迄ハ平和、安全及正義ノ新秩序カ生シ得サルコトヲ主張スルモノナルヲ以テ日本国国民ヲ欺瞞シ之ヲシテ世界征服ノ挙ニ出ツルノ過誤ヲ犯サシメタル者ノ権力及勢力ハ永久ニ除去セラレサルヘカラス

 八、「カイロ」宣言ノ条項ハ履行セラルヘク又日本国ノ主権ハ本州、北海道、九州及四国並ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルヘシ


 次に、カイロ宣言です。
 「ローズヴェルト」大統領、蒋介石大元帥及「チャーチル」総理大臣ハ、各自ノ軍事及外交顧問ト共ニ北「アフリカ」ニ於テ会議ヲ終了シ左ノ一般的声明ヲ発セラレタリ

 三大同盟国ハ日本国ノ侵略ヲ制止シ且之ヲ罰スル為今次ノ戦争ヲ為シツツアルモノナリ

 日本国ハ又暴力及貧慾ニ依リ日本国ノ略取シタル他ノ一切ノ地域ヨリ駆逐セラルヘシ

 志位氏は、あえて「侵略戦争だったと認めよ」とは踏み込まず、安倍首相が「間違った戦争だった」と認識しているのか、と問い詰めました。
 安倍氏は「不戦の誓い」だとか「平和」だとか言葉を並べましたが、ついに「間違った戦争」だったのかどうかにすら答えることができませんでした。
 
 ですから、志位氏に「あの戦争を間違っていたのかどうかすら判断できない者に、何故今日のアメリカの戦争の善悪を判断できるのか。できないではないか」と切り込まれるとギャフンとなってしまうのです。議場の背後にいた民主党の枝野氏も「うまい切り込みだ」と言わんばかりの反応をしていました。

 カタカナなので読みづらいかも知れませんが、国立国会図書館の資料を添付しておきます。
 ポツダム宣言(クリック)
 カイロ宣言(クリック)
by itya-tyan | 2015-05-20 22:10 | ちょいまち草 | Trackback | Comments(0)
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