日本の童謡・唱歌「山田の中の 一本足の案山子」に思う

 ボクは小学唱歌や童謡が好きだ。音痴といえども何とか歌える歌が多いからだ。でも、よく聞いてみると、どこかもの悲しげな雰囲気が漂っている曲も多い。
 たとえば「案山子(かかし)」という歌もそうだ。
 ある解説には、こうあった。
『案山子(かかし)』は、明治44年(1911年)『尋常小学唱歌 第二学年用』に掲載された。田んぼや畑でカラスなどの害獣を追い払うための人形『案山子(かかし)』が曲のテーマとなっている。
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 歌詞はこんな具合。
   山田の中の 一本足の案山子
   天氣のよいのに 蓑笠着けて
   朝から晩まで ただ立ちどほし
   歩けないのか 山田の案山子

   山田の中の 一本足の案山子
   弓矢で威して 力んで居れど
   山では烏が かあかと笑ふ
   耳が無いのか 山田の案山子


 曲にあわせて歌ってみたい。聴いてみたい。
  

 子どもの頃からこの曲にどこかもの悲しいものを感じたのは何だったのだろうか。少しだけ思いあたることがあったような気がする。
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 ボクには「歩けないのか 山田の案山子」「耳がないのか 山田の案山子」という歌詞が重く、痛く響く。