24 府特別顧問・参与 

  浮かび上がる府顧問団の影

 橋下知事は「過去のしがらみや経緯にとらわれない」と言いますが、「大阪維新プログラム案」をよく読むと特別顧問や特別参与の影がに次々と浮かびあがります。
 たとえば、見直しの対象となった博物館等5施設のうち、PT試案の段階から存続の方向が確定していたのは「近つ飛鳥博物館・風土記の丘」、「狭山池博物館」だけでしたが、これは特別顧問・安藤忠雄氏の設計によるものでした。
 また、橋下知事は力をこめて「大阪ミュージアム構想」を提唱していますが、その源流は01年に発足した「大阪ミュージアム文化都市研究会(事務局・大阪ガス)」にあり、その「研究会」の「主査・リーダー役」を勤めてきたのは特別顧問・橋爪紳也氏です。
 さらに、「維新プログラム案」は「海外事務所」4カ所のうち3カ所を廃止。「市場としての有望性に鑑み」上海だけを残すとしています。ここには上海で法律事務所や「キャストコンサルティング(上海)有限公司」を開設してきた特別顧問(中国ビジネス担当)・村尾龍雄氏の影がちらつきます。「維新プログラム案・重点政策」では「2010年上海万博」に「大阪市と共同で『ベストシティ実践ゾーン』に日本の都市で唯一出展」を誇らしげに掲げ、8月6日には「上海万博大阪出店実行委員会(会長橋下知事・副会長平松市長)」を立ち上げましたが、ここでも先述の橋爪紳也氏が「プロデューサー」に起用されています。しかも、上海万博には当初「出馬は2万%ない」と言っていた橋下氏を自民党の古賀誠選対委員長に引き合わせ、出馬を促したとされる堺屋太一氏も深く関わっています。堺屋氏は目下「上海万国博日本産業館出展合同会社」なるものの代表を勤めているのです。
 「人事制度担当・特別参与」の山中俊之氏はテレビで「皆が、予算や定員を要求すると、要求の歌合戦になる」と発言したことを「比喩」の例にあげ、自慢しますが、府民の目線からはタチの悪い「揶揄(やゆ)」としか思えません。