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この際、政府・国会、東京都・都議会、NHK・マスコミに言っておきたいことがあります

高円宮妃久子氏のスピーチは何だったのか?
 高円宮妃久子氏は、9月7日アルゼンチン・ブエノスアイレスで開催されたIOC総会に出席し、日本の招致プレゼンテーションの冒頭で「あいさつ」をしました。フランス語、英語でのスピーチそれ自体は流暢で見事なものだったと言っても良いでしょう。このスピーチが東京招致の決め手だったという報道が、国内外のあちこちに見えます。
 当然のことながら、誰もが久子氏は「プレゼンに参加した」と受け取っているのです。ところが、驚いたことに「2020東京オリンピック・パラリンピック招致委員会」の公式ホームページにはその記述は全くありません。
 このHPには、8月23日付けで「招致出陣式」の報道があり、9月08日付けで「プレゼンテーション実施」の報告がアップされています。

 「出陣式」でプレゼンターとして紹介されている顔ぶれは次のとおりです。
 猪瀬 直樹 (東京都知事/招致委員会会長)、竹田 恆和 (招致委員会理事長)、水野 正人 (招致委員会副理事長/専務理事)、太田 雄貴 (招致アンバサダー/オリンピアン)、佐藤 真海 (パラリンピアン)、滝川 クリステル (招致”Cool Tokyo”アンバサダー)、政府関係者
 「実施報告」にはプレゼンターが登壇順で紹介されています。
 佐藤 真海 (パラリンピアン) 、竹田 恆和 (招致委員会理事長) 水野 正人 (招致委員会副理事長/専務理事) 、猪瀬 直樹 (東京都知事/招致委員会会長) 、滝川 クリステル (招致“Cool Tokyo”アンバサダー) 、太田 雄貴 (オリンピアン/招致アンバサダー) 、安倍 晋三 (内閣総理大臣)

 ご覧の通り「招致委員会」 (従ってJOCも)は、高円宮妃久子氏が公式に「プレゼンに参加した」とは書けないのです。しかし、久子氏はその発言を「チームジャパンがこれからプレゼンテーションを始めます。説得力のあるものとして聞いていただけると思います」と結んでいました。明らかにプレゼンの「冒頭発言」だったのです。

皇室・皇族を「政治利用」した安倍首相、そして内閣
 プレゼンの冒頭発言者が、招致委員会の公式記録に記録されない。高円宮妃久子氏は公式にはプレゼンに参加していないという扱い。
 これはどういうことでしょうか?
 ここに皇室・皇族を「政治利用」する安倍内閣、安倍晋三氏のよこしまな素性がはっきりと読み取れます。
 細かな経過をいちいち例証するのは避けますが、招致委員会会長(東京都知事)猪瀬直樹氏は、早くに安倍首相に招致の協力を申し入れ、安倍氏は「東京招致は国家戦略」と応答していました。すかさず猪瀬氏が「ならば皇室・皇族を動かせ」とせまったことが窺える報道があります。
 猪瀬氏は、東京招致が決まったあと、高円宮妃久子氏のプレゼンへの参加を「自身の発案だったことを明かし、『われわれが持っている伝統的な力は何かというものを切り札とした』」と述べ、「皇室が持つ影響力の強さに頼った」との報道がそれです。
 もとより、いかに猪瀬氏とはいえ、皇室・皇族を直接、「意のままに」に動かせる道理はありません。オリンピック招致を「国家戦略」と定めた安倍晋三氏らのとんでもない皇族の「政治利用」、憲法逸脱の暴走が始まったのです。
 次回は、そのいきさつを検証してみます。(続く)
この際、政府・国会、東京都・都議会、NHK・マスコミに言っておきたいことがあります

 繰り返しになりますが、ナチス・ヒトラーのオリンピックを利用したプロパガンダを再確認しておきます。
 ナチスのプロパガンダ — 歴史映画の場面(クリック)

 そのドイツの新聞が、今回の東京へのオリンピック招致を次のように指摘しています。
 日本政府は東京でオリンピック開催をする為にプロパガンダを行ない成功した!(クリック)
 お読みになって分かるとおり「2020年東京オリンピック開催は日本政府が行ったプロパガンダ行動により勝利した」と明確に述べ、「ナショナリズムの再復活」を危惧しています。

 このように日本の「プレゼン」は国際的には「日本政府によるプロパガンダ」とみなされているのです。これは明らかに「オリンピック憲章」の精神に反します。
 再度、オリンピックの根本原則を確認してみましょう。

 3. オリンピック・ムーブメントは、オリンピズムの諸価値に依って生きようとする全ての個人や団体による、IOC の最高権威のもとで行われる、計画され組織された普遍的かつ恒久的な活動である。
それは五大陸にまたがるものである。またそれは世界中の競技者を一堂に集めて開催される偉大なスポーツの祭典、オリンピック競技大会で頂点に達する。そのシンボルは、互いに交わる五輪である。

 5. スポーツが社会の枠組みの中で行われることを踏まえ、オリンピック・ムーブメントのスポーツ組織は、自律の権利と義務を有する。その自律には、スポーツの規則を設け、それを管理すること、また組織の構成と統治を決定し、いかなる外部の影響も受けることなく選挙を実施する権利、さらに良好な統治原則の適用を保証する責任が含まれる。
 
 さらに、 オリンピック・ムーブメントとその活動の諸条項の27項には NOC の使命と役割という項目もあります。

 5. NOC は、使命を達成するためには、政府機関と協力してもよい。それらの機関とは調和のとれた関係を作り上げる。しかしながら、NOC はオリンピック憲章に反する活動には一切関わらないものとする。NOC はまた、非政府組織と協力することもできる。

 6. NOC は自立性を保持しなければならず、オリンピック憲章の遵守を妨げる可能性のある政治的、法的、宗教的、経済的圧力などを含む、あらゆる種類の圧力に抗しなければならない。

 オリンピック憲章は国際的にはIOCの最高権威性を宣言し、各国においてはNOC(日本ではJOC)の最高権威性の発揮を求めているのです。NOC(JOC)の任務は「自立性の保持」、「あらゆる種類の圧力に抗する」ことが基本であり、政府機関とは「協力してもよい」だけのことです。

 政府や国会、東京都や都議会、NHKやマスコミ陣には、この原則をしっかり踏まえた検討や報道ができるか?
 ボクの注文の第二はこの点です。
 特に、プレゼンにおける皇族の政治利用、安倍首相の虚偽発言には重大な疑問を持っています。次回、次々回でこの点について検討してみたいと思います。(続く)
 こんな記事を見かけた。
 母音の「あいうえお」を正しく発音できると、言葉が明瞭になるという。… 「水馬(あめんぼ)赤いな、ア、イ、ウ、エ、オ」で始まる北原白秋の詩「五十音」を音読。母音の口の形を意識しながら一音一音、ゆっくりと。言いにくい行があれば苦手な音がわかり、対策をとりやすい。
 たしかに「水馬赤いな、アイウエオ」という詩があったことは憶えている。「みずうまと書いてアメンボと読むのか」と記憶に残った詩だ。が、詩の全部は憶えていない。記事にも詩それ自体は掲載されていない。で、探して見た。なかなか語感の面白い詩だ。イラストなどを探していたずらをしてみると楽しい雰囲気になった。
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 個人的には親しいわけでも、なんでもないが、彼の言動にはボクなりに注目していた。その意味ではもっと、もっと注目され、評価されていても良かったのではないか、と思う。
 友人、楚田は悔しがっているかも知れない。
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 この際、政府・国会、東京都・都議会、NHK・マスコミに言っておきたいことがあります
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 オリンピック憲章の冒頭には「オリンピックの根本原則」として7項目がうたわれており、その第2項には「オリンピズムの目標は、スポーツを人類の調和のとれた発達に役立てることにあり、その目的は、人間の尊厳保持に重きを置く、平和な社会を推進することにある」と明記されています。「平和な社会の推進」という言葉は、深い歴史の反省が込められた重い言葉です。

 「ヒトラーのオリンピック」と言われる1936年のベルリン大会は「国威発揚」、ファシズムへの熱狂を煽る恰好の機会にされました。大会を機につくられた映画「民族の祭典」がその間の事情を浮き彫りにしています。

 ある人は「民族の祭典』(1938)」について、「ヒトラーにより、政治的かつ劇的に利用された、最初のオリンピック」、「ナチス・ドイツによって最大限に利用されたプロパガンダ」、「ドキュメンタリーの形をとった一大プロパガンダ」と評しています。この作品には「観客にとっては何処までが真実で、どこからが嘘なのかを見抜くのは至難の業」という「技巧」がこらされていたからです。

 故、淀川長治氏も映画自体の「凄さ」に感歎しつつも、「この『民族の祭典』出た頃、『美の祭典』が出た頃、日本人は全部ドイツに傾いちゃったんですね。『ドイツは偉い国だ!ドイツは立派な国だ!ドイツはええな。』と言うのでみんなドイツ語流行ったんですね。という訳で映画の力は怖いですね。で、これはこの映画観た後で日本はドイツと組みましたね、戦争で。日本人はそれは当たり前と思いましたね。それぐらいドイツに惚れ込みましたね」と、その「伝搬力」に感歎しているほどです。
 
 オリンピックを「国威発揚」の具、「国策」の具にしてはならない。その反省を踏まえて、戦後、「平和の祭典」としての再起をめざしたのです。現行のオリンピック憲章が「国家間の競争ではない」とあえて明記しているのもその故でしょう。

 このようなオリンピック(オリンピック・ムーブメント)の原点を、国や国会、東京都や都議会、NHKやマスコミ陣にしっかり踏まえてもらいたい、それは、単に東京でのオリンピックにとどまらない、というのがボクの注文の第一です。(続く)

*なお、ここで引用したブログ等の所在を紹介しておきます。
 『民族の祭典』(1938) ヒトラーにより、政治的かつ劇的に利用された、最初のオリンピック(クリック)
 淀川正治氏の評(クリック)
 ☆「民族の祭典」はほとんどが、圧縮された短時間のものです。   全編(1時間55分)はとても長く、おすすめはしませんが、見つ  かりにくいので一応紹介しておきます(英語版です)。
  Olympia Part 1 Fest der Völker 1938 with English Subs(クリック)
 昨日は散々な日でした。15日夜から台風18号のもたらす豪雨、突風(竜巻?)、河川の氾濫・浸水、土砂崩れ、陸も空も交通マヒ。3人死亡、5人不明と伝えられています。正に近畿、東海、北陸、東北、北海道を駆け抜ける、文字どおり日本列島縦断の大災害でした。
 様々な形で被害にあわれたみなさんに心からのお見舞いを申しあげる次第です。

 全国の大被害に比べると、大阪は被害のすくなかった方に入るでしょう。それでも、平時とは全く違う対応が求められました。

 大阪府のHPでは、第一報から第三報まで「被害状況等」についての情報がアップされています。これによると9月15日(19:00)から16日(12:00)までの総雨量391ミリ、最大1時間雨量50ミリで、人的被害2名、建物被害93棟(一部損壊10、床上浸水4、床下浸水73、その他施設6)等となっています。
 その他の被害では土砂崩れやがけ崩れ(58件)、道路冠水(48カ所)をはじめとする道路被害、10河川11カ所の河川被害、避難所開設や通行止め情報など、満載ともいえる状況です。
 これに対応するのに、防災・危機管理警戒班41名、水防体制等581名、計622名の体制がとられました。

 大阪市のHPは府ほど詳しくはありませんが状況はわかります。16日8時30分には「7時10分に大和川で危険水域に達し、さらに上昇する見込みである」として「避難勧告」が発令されています。
 対象の内訳は、住之江区約17,000世帯 ・41,000人、住吉区約61,000世帯・126,000人、東住吉区約15,000世帯・32,000人、平野区約38,000世帯・100,000人、合計約131,000世帯・299,000人にのぼりました。
 被害状況は道路冠水2件、通行止め1件、倒木36件、避難状況は避難所開設数46箇所、避難者数867名とのことで、職員には5号動員がかけられ2,000名が参集、対処にあたったとされています。

 この日、大阪市長橋下徹クン(維新の会代表)は9時32分から16時40分にかけて100本のtwitterを発信しています。

 第1信を読んで、ボクがとても奇異に思ったのは、30万人近くにのぼる避難命令をくだした人々へのお見舞いの言葉がまったく見受けられなかったことです。要旨は「避難勧告を出しました。詳細はホームページ等で確認してください。市長が個人的にツイッターで知らせるものではありません。市役所として組織対応していきます」というものです。「木で鼻を括る」としか言いようのない冷徹なものではありませんか。

 2分も立たぬうちに発信された第2信を読んで、さらに驚きました。「大和川の状況が落ち着くまで、僕も知事も、自宅で役所との連絡。状況が落ち着いてから、堺市長選挙のために堺市内に入ります。ゆえにツイッターで、堺市長選挙について述べます。久しぶりのツイッターだな〜。以前の感覚忘れちゃった。徐々に取り戻します」とあるのです。
 30万人に「避難命令」を出している市長が役所へも登庁せず、現場へも行かない。ツイッターで「堺市長選挙について述べます」とは何たる言いぐさであることか。「忘れちゃった」のは「市長の責務」ではないのか。

 こうなると、その後に発信された夥しいツイッターの解析がしたくなります。
 100本のツイッターのうち直接災害に触れたものは30本少々しかありません。その中にも「市長が現場を見たところで、大量の随行職員を引き連れ、職員から説明を受けるだけ」とか「危機管理にトップが現場に出るのは吟味が必要。そうでなければ単なるパフォーマンス」など、明らかに候補者活動を中断し現職市長として現場にでかけた竹山氏(市長候補)への攻撃を意図したものが含まれています。
 圧倒的に多いのは真っ向から堺市長選挙にかかわって具体的に触れている56本です。そのトーンはいずれも持論である「大阪都」構想を声高に叫び、時に言い訳をする極めて攻撃的な徹クン一流の言い回しです。

 第82信に、こんなやりとりが記録されていました。「災害で苦しんでいる人が居るのに、市長はツイッターをやっていると嫌みを言われないですか?」。答えて曰く「言われるでしょうが市長としてやるべきことはやっています。またツイッターは開きたくなければフォローを外してもらえばいいだけです。一方的に送っているわけではありませんもの」。見事な開き直りぶりですねぇ。

 一連のツイッターに目を通して、こんな災害のさなか家にこもり、隣とは言え他市の市長選挙をあげつらい、ツイッターに熱中している大阪市長とは何なのか、考え込んでしまいました。

 
 またまた、オリンピックの話が後回しになりますが…(念のため、と思って映画「民族の祭典」を3回も見るハメになって疲れてしまったのです。何しろ、1時間50分の長編ですからね)。


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 大阪歴史教育者協議会が「たのしくわかる大阪の歴史」という面白くて、ためになる冊子を発行されました。通勤の行き帰りに読みふけっています。職場で”まっちゃん”に「これ面白いよ!」と声をかけると、わざわざ机の周りを回ってきて、表紙の中之島中央公会堂の写真を指さし、「これ何か分かる?」というのです。
 見ると、正面、屋根の上に何か像らしきものが乗っています。「職員の人に聞いてみたけどはっきりわかれへんねン」と言います。「何かいわれがあるんやろなぁ。寄付した人のいわれがあるんかなぁ?」と返事はしましたが、見当がつきません。「確か子どもの頃にはなかったが…、」などとも思います。「よっしゃ、調べとくワ」と返事。物好きの本領発揮です。

 探していると、こんなことが書いてあるページに出会いました。

b0142158_14551877.jpg● 公会堂の屋根には、ローマ神話に登場する商売の神と科学・工芸の神様の銅像があったが、戦争で供出のため一度なくなっていたが、最近の改修工事で今は復活している。
● 何回も行ったことのある中之島中央公会堂、その屋根にローマ神話の像が2体載っていることを教えて頂きました。右側がミネルヴァという学問や芸術の女神で、左はメルキュールという商業の神です。戦争中に金属類は供出させられましので、これらも持ち去られたとのことです。最近になってやっと元通りに修復されました。

 そうか、復元されたのか。復元工事は'99年に始まり2002年9月に完成しています。完成後はあまり公会堂にも行っていないし、せかせかと中に入ってしまうので、全景をしっかり見たことがありません。気づかなかったわけです。
 ところで…。この記事…?
 平和と登山のページ(クリック)とあります。「大阪登山者9条の会」の面々。ボクの親しい”マァヤン”の仕掛けではありませんか。嬉しい驚き!です。


b0142158_1521366.jpg さらに探すと、ボクも時々手にする「カリスマ案内人と行く 大阪まち歩き」という本の紹介ブログに「大阪市中央公会堂―華麗なる赤煉瓦の殿堂よ、永遠に」というコーナーがありました。そこには正面アーチ屋根の上に1対の神像が座る。科学・工芸・平和を象徴する女神「ミネルヴァ」と商業の神「メルクリウス」である。保存再生工事で復元されたとあります。
 先に出てきた「メルキュール」という読み方には馴染みがありませんが、「メルクリウス」ならわかります。これはラテン読みで、英語ではマーキュリーです。大方は英語の方がお馴染みでしょう。このブログはここです(クリック)。その他の、綺麗な写真もあるのでお楽しみください。
 それにしても、科学、工芸、平和を象徴するミネルヴァ、商業を象徴するマーキュリー、大阪らしくていいですね。

 でも、これだけでは「伝聞」の域を出ないようで、何となくもの足りません。さらに探してみると…。ありました!
 大阪市中央公会堂の建築 山 形 政 昭という小論文です。著者は、大阪芸術大学で日本建築史 近代建築論 保存再生論を講ずる先生です。その小論文に著名なものに貴賓室(特別室)に描かれた松岡壽画伯の天井画と壁画がある。また松岡の原画に基づく商業の神「メルキュール」と科学・平和を象徴する「ミネルバ」の神像が竣工時には正面大アーチの屋上に置かれていたというくだりがありました。山形氏は公会堂の修復にも関与されていたのでしょう。詳しい解説が次々と展開され、図面や写真も豊富にアップされています。
 ぜひ、お読みください。
(クリック)。
 これで、ほぼ納得できる説明になったようです。今度、中之島へ行ったときは、しっかりと、しげしげと眺めてみよう!

* ところで「雑学」を一つ。このマーキュリーという言葉は「ヘルメス」にも通じており、一般には「商業の神様」ですが、スラングでは「泥棒の神様」という意味もあるのです。「商売」と「泥棒」が裏表の関係であるとは…。思わずニヤリとしてしまいませんか?
 東京オリンピックのことを書き続けなければ…と思うのですが、とても疲れるし、これから7年もあるのだから、まぁいいか!と今日は別のことを…。

b0142158_2125527.jpg ボクが個人的に良く知り、親しくおつき合いしているというわけではありませんが、中村千恵子さん(ブログでは「千恵ば」)が、今年の国連拷問禁止委員会に参加され、お得意の「早描き」を交えて「旅日記」をつくられました。
 手に入ったので、出勤の車中で読みふけりました。ボクの悪いクセで、赤ペンを持って校正したり、語呂の悪いところに注を入れたりしながらでしたが、とても楽しく読めました。
 今回の「拷問禁止委員会」については、何と言っても上田大使の「シャラップ」発言が注目です。中村さんは、さりげなく次のように書いています・
 「最後に上田大使がまとめの発言をした。儀礼的な会話が続いていた。『日本の司法がまるで中世のようだと発言がありましたが、日本は人権が最も進んだ国の一つです』。そして『黙れ!黙れ 笑うな』と叫んだのです。日本語の通訳の声と同時に『シャラップ』と叫ぶ英語の声も耳に入ってきました。一瞬会場の雰囲気が変わり、私は何が起きたのだろうと思いました。退場する上田大使は、やや赤い顔をして平常心でない顔でした。眠気を感じていた人の目をぱっちりあけるに十分なハプニングでした」
 ボクはこの場面をyoutubeで見ていましたが、ホントに何が起こったのか、何を言ってるのかワケのわからない、とても非礼な一瞬だったと思います。中村さんの「旅日記」にはその瞬間らしい、上田大使の挿し絵もあるのですが、まぁここにアップするのは控えておきましょう。

 「旅日記」の見どころは、千恵さんお得意の「早描」きです。あちこちで国連職員などの方から千恵さんにスケッチの催促があり、それを通じて微笑ましい交流が広がっていることがよくわかります。
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 ご覧になると分かるように、千恵さんはその絵を描いた時間をメモっています。5分か10分の間に3枚、5枚と描いておられるのです。ボクも昨年描いてもらいましたが、ホントにビックリします。

 忙しい旅のはずなのに、合間をぬってアイガー北壁をはじめあちらこちらを気ままに「旅」された様子も詳述されていて、紀行文としても楽しく読めるものになっていました。おすすめです。

 *興味のある方はブログ・ウェブ「千恵ばが行く」、ホームページ「絵手紙ライター千恵ばが行く」を覗いてみてください*

 *文中の画像はクリックで拡大できます。適当なサイズになおしてご覧ください*
  
この際、政府・国会、東京都・都議会、NHK・マスコミに言っておきたいことがあります

b0142158_2125663.jpg これはベルリンオリンピックに聖火リレーが入場するときの画像です。
 オリンピックで聖火を灯すことは前からあったようですが、聖火リレーが導入されたのはこの大会が初めてでした。直接には大会事務局長のカール・ディナールの発案ということですが、決定したのはゲッペルスとヒトラーです。
 ヒトラーが起こしたナチス党がしばしば催したのが「たいまつ行進」です。大衆の感情を昂揚させるために、ナチスは集会を開くのにわざと夜を選び、党の軍事組織である突撃隊にたいまつ行進を行わせました。漆黒の闇のなかに揺れ動く数万のたいまつの火。その原始的で神秘的な光景にドイツの大衆が陶酔しました。
 その「たいまつ行進」をオリンピックに持ち込み、「聖火リレー」に仕立てあげ、「国威高揚」の恰好の道具にするのがヒトラーやゲッペルスのねらいだったのです。
 オリンピック発祥の地であるアテネから開催国に「聖火」を運ぶ「リレー」は、当時のドイツ国民にとっては確かに大きなロマンであったことでしょう。そこにナチス・ヒトラーへの「熱狂」を加重する効果が期待されたのです。一説によれば、優勝者への表彰に際して「国旗」を掲揚し、「国歌」を演奏するのも、このオリンピックが始まりだったということです。

 念のために言えば、一般に表彰式では「国旗」が掲揚され、「国歌」が演奏されていると思われがちですが、IOCやJOCの本来の見地から見れば正確ではありません。
 日本オリンピック委員会がホームページに掲載している「オリンピック憲章 Olympic Charter (1996年版)」には「表彰式」についての規程があり、そこには
 メダルは、『オリンピック競技大会』の開催中に、IOC会長(もしくは会長が選んだ委員)によって、関係IFの会長(またはその代理)の立会いのもとに、できればその種目の終了直後に、競技がおこなわれた場所でつぎのように、贈呈されるものとする。
 1位、2位、3位の競技者が、公式の服装もしくは競技用の服装で貴賓席に面した表彰台上のそれぞれの位置に立つ。
 優勝者の台は、その右側に設けられた第2位の競技者の台および左側に設けられた第3位の競技者の台よりわずかに高い。
 彼らの名前、および他の入賞者の名前が読みあげられる。優勝者の所属する派遣団の旗がセントラル・ポールに掲揚され、第2位、第3位の競技者の所属する派遣団の旗も競技場に向かってセントラル・ポールの左右に並んで立つ旗竿に掲揚される。優勝者の所属する派遣団の歌(短縮したもの)が演奏される間は、メダル受賞者たちは旗の方向を向いていなければならない

と明記されています。
 次回に見ますが、IOC(国際オリンピック委員会)は、各国のNOC(日本で言えばJOC)の自主性を尊重しており、各NOCが自らの「団の旗」「団の歌」と認定しているものを掲げ、演奏しているのです。オリンピックの場では「国旗」掲揚や「国歌」演奏が行われているのではありません。(続く)

*続きを準備するために「ヒトラーのオリンピック」を象徴する映画「民族の祭典」を見ていると1時間50分もかかってしまい、今日中にこのシリーズを完成することは難しくなってしまいました。追々書き継ぐことにしますので、おつき合いください*

この際、政府・国会、東京都・都議会、NHK・マスコミに言っておきたいことがあります

 近代オリンピックの歴史を概括して、黎明・発展期、国威発揚期、代理戦争期、商業化加速期、プレ外交ー脱・政治期と区分する人がいます。その全体の妥当性はさておいて「国威発揚期」という時代を見ると、うなずけるものがあります。
 この時期には1914年の第6回ベルリン大会、'40年の第12回東京大会、'44年の第13回ロンドン大会が相次いで中止になっています。第一次、第二次世界大戦によるものでした。
 '32年の第10回ロサンゼルス大会'36年の第11回ベルリン大会は、オリンピックが「国威発揚」に利用された大会として、特に注目されます。

b0142158_167122.jpg ロサンゼルス大会では参加国数、選手数が激減しているもと、日本が「満州事変」による国際的非難を浴びる中「国威発揚」のため192人の大選手団を派遣して注目されています。
 

b0142158_16165160.jpg ベルリン大会では、あのアドルフ・ヒトラー自身がナチスの腕章を巻いて、大会組織委員会総裁の席に着き、「ヒトラーのオリンピック」と言われるほど「国威発揚」のための策を巡らせました。
 ヒトラーは盟友ゲッペルス宣伝相と組んで、古代ゲルマン人の原始的な感情の復権、ナショナリズムを煽る数々の工夫を凝らしたのです。(続く)