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 5月27日、久しぶりに寺内町や杉山家住宅を案内する機会がありました。
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 杉山家住宅には、山岡鉄舟が滞在の折りに書き残したと伝えられる扁額があります。
 何と読むか、覚束ないので確認してみると関西史跡散策会・通称KSS会のブログに行き当たりました。
 それによれば
 扁額であるから 右から左へ
「生前ノ富貴ハ学ビテ頭露(あらわ)シ 身後風流ハ陌上ノ花ナリ」
=現世で富や身分が高くなりても 死後に至れば威風もやがては路上に捨てられた花のように儚いものである=蘇軾の詩の一節である。

 とあります。
 ボクも、これが蘇軾の詩をひいたものであることは気づいていました。原詩は<陌上花(はくじょうのはな)>という詩でしょう。しかし、合点がいかなかったのは原詩と違うところがあるからで、解釈の仕方にも少し物足りないところも感じます。
 どう見ても、原詩は以下の通りです。
  游九仙山,聞里中兒歌《陌上花》。父老云:吳越王妃每歲春必歸臨安,王以書遺妃曰:"陌上花開,可緩緩歸矣。"吳人用其語為歌,含思宛轉,聽之凄然,而其詞鄙野,為易之云。

  陌上花開蝴蝶飛,江山猶是昔人非。
  遺民幾度垂垂老,游女長歌緩緩歸。

  陌上山花無數開,路人爭看翠駢來。
  若為留得堂堂去,且更從教緩緩回。

  生前富貴草頭露,身后風流陌上花。
  已作遲遲君去魯,猶歌緩緩妾回家。


 該当の所だけを抜き出してみると
  生前富貴草頭露 身後風流陌上花
  生前の富貴は草頭の露、身後の風流は陌上の花

 となります。
  *草頭露 草葉の先の露。はかなく、長続きしないたとえ。
  *身後(しんご) 死んだ後。死後。没後。
  *陌上(はくじょう)《「陌」は道の意》路上。道のあたり。
              あぜ道のあたり。

 もう一度、鉄舟の扁額を見直し、右から左へ読んでみます。
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  花上陌流風後身露頭学貴富前生
 原詩も右から左へ並べ直してみます
  花上陌流風後身露頭草貴富前生
 鉄舟は頭露と書くべきところを、頭露と書き間違えたのでしょうか?まさか!鉄舟ともあろう人が、揮毫するにあたって間違うはずがありません。素朴ながら、長い間解りかねていました。

 そして、この度ようやく気づいたことがあります。
 この改作は鉄舟の風流であり、世辞(お世辞ではありません)だったのだということです。
 鉄舟が杉山家にしばらくの間、逗留したはずです。その間に杉山家当主の博識、勉強ぶりを目にしたことでしょう。杉山家には少なからぬ蔵書があり、当主はおろか一族が通じていると実感したのではないでしょうか。
 その蔵書については、ボクのブログでも紹介したことがあります。
 富田林・杉山家の蔵書(クリック)
 揮毫にあたって、逗留させてもらい、世話になっている当主に「あなたの富貴は草頭の露だ」というワケにもいかないでしょう。そこで鉄舟は「学んで頭角をあらわしています」と世辞を述べたのです。敬意を表すとともに鉄舟の茶目っ気でもあったのでしょう。
 ですから、このくだり
 生前富貴学頭露 身後風流陌上花
 生前の富貴は学びて頭を露わし、身後の風流は陌上の花なりと読み下し
 存命中の富貴は良く学んで頭角をあらわすことだが、没後は路傍の花と覚悟するところに風流があると解するのが適切ではないか、と考えるにいたりました。
 単なる、蘇軾の詩の模倣、改作ではなかったのです。
 なお、関西史跡散策会・通称KSS会のブログはここです(クリック)。
「私たちにも生きる権利と尊厳がある」
翁長沖縄県知事が外国特派員協会で沖縄独立論に言及


* フェリス女学院大学教授の島村 輝先生がFBにアップされておられました。こんな言葉を添えて…。
 「あ」の総理の答弁と、この会見の発言と…。「ことば」に携わる者すべてが、「権力」というものについて考えるべき時だと思う。それこそが「政治と文学」の問題そのものなのだから。

* ボクは全経過を視聴して、こんなコメントを送りました。
 少し時間がかかるなぁと思いましたが、ぜひ見ておかなくては…と考え、このコーナーで全部を視聴しました。
翁長知事の冒頭の発言、質問への応答、誠に見事でした。
「独立」では無く「またしても日本が沖縄を切り捨てるのではないか」という懸念、「日本の独立は神話ではないか」という疑問、etc。全部は書きませんが本当に貴重で的確な発言でした。平和と民主主義、人権、日本の風格・品ということをしっかりと押さえておられる見識に、以前にも増して信頼が高まりました。


*ぜひみなさんにも視聴して欲しい記録なので、お時間をください*

  
 党首討論は正式には国家基本政策委員会合同審査会(党首討論)と言い、「合同審査」というのは衆参両院合同という意味です。
 その「党首討論」が今日、全く久しぶりに行われました。ボクは衆議院のHPで全体を見ました。
 民主党の岡田氏はそれなりに追及している風に見えなくもありませんが、「日米同盟」を是とする立場を最初に表明してしまい、戦争立法について「説明不足」「法解釈」の範囲にとどまり、迫力に欠けた感は否めません。
 維新の松野氏は与党であるのか、野党であるのか、とても不鮮明な発言のうえ、国会議員の定数問題でお茶を濁し、とても「国家基本政策」を論じているようには見えませんでした。
 日本共産党の志位氏の発言は、とても厳しい時間的制約のなか「戦後日本の立脚点」を安倍首相が踏まえていないことを端的に問う鋭いものだと実感しました。ご覧ください!
   

 ボクが注目したのは、安倍氏が2度にわたって「ポツダム宣言」を「つまびらかに読んでいない」「つまびらかに承知していない」と応じたことです。
 今となっては、知らない若者も多いのかも知れませんが、日本の「敗戦」「無条件降伏」とは「ポツダム宣言の全面受諾」のことです。これは戦後政治、国際社会の常識です。これを知らなくては、少なくとも戦後における政治家としての資格が問われます。
 つまり、安倍氏は日本の現代政治を預かる宰相・総理大臣はおろか「政治家として失格」であることを露呈したのです。

 志位氏が指摘したポツダム宣言やカイロ宣言の該当項目を、国立国会図書館の資料で確認しておきましょう。

 先ず、ポツダム宣言の第6項と第8項です。
 六、吾等ハ無責任ナル軍国主義カ世界ヨリ駆逐セラルルニ至ル迄ハ平和、安全及正義ノ新秩序カ生シ得サルコトヲ主張スルモノナルヲ以テ日本国国民ヲ欺瞞シ之ヲシテ世界征服ノ挙ニ出ツルノ過誤ヲ犯サシメタル者ノ権力及勢力ハ永久ニ除去セラレサルヘカラス

 八、「カイロ」宣言ノ条項ハ履行セラルヘク又日本国ノ主権ハ本州、北海道、九州及四国並ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルヘシ


 次に、カイロ宣言です。
 「ローズヴェルト」大統領、蒋介石大元帥及「チャーチル」総理大臣ハ、各自ノ軍事及外交顧問ト共ニ北「アフリカ」ニ於テ会議ヲ終了シ左ノ一般的声明ヲ発セラレタリ

 三大同盟国ハ日本国ノ侵略ヲ制止シ且之ヲ罰スル為今次ノ戦争ヲ為シツツアルモノナリ

 日本国ハ又暴力及貧慾ニ依リ日本国ノ略取シタル他ノ一切ノ地域ヨリ駆逐セラルヘシ

 志位氏は、あえて「侵略戦争だったと認めよ」とは踏み込まず、安倍首相が「間違った戦争だった」と認識しているのか、と問い詰めました。
 安倍氏は「不戦の誓い」だとか「平和」だとか言葉を並べましたが、ついに「間違った戦争」だったのかどうかにすら答えることができませんでした。
 
 ですから、志位氏に「あの戦争を間違っていたのかどうかすら判断できない者に、何故今日のアメリカの戦争の善悪を判断できるのか。できないではないか」と切り込まれるとギャフンとなってしまうのです。議場の背後にいた民主党の枝野氏も「うまい切り込みだ」と言わんばかりの反応をしていました。

 カタカナなので読みづらいかも知れませんが、国立国会図書館の資料を添付しておきます。
 ポツダム宣言(クリック)
 カイロ宣言(クリック)
 アメリカの歴史239年中、222年間戦争していた!
 月に一回、日本・中国・韓国の研究者、教員、市民の方々が時に激論の末、刊行された「未来をひらく 歴史 東アジア3国の近現代史・第二版」を学習しています。別に角張ったチューターなどはいませんが、基本は全文を音読する。そして、誰かが資料提供する。質問や意見、感想を出し合う、というものですが、一回一節のテンポなので長丁場の学習会です。
 今回は第3章「侵略戦争と民衆の被害・1節日本の中国地方への侵略」、主として「満州事変」前後のところにさしかかりました。

 時あたかも、国会に安保法制=「戦争立法」が提出されたばかりということで、「アメリカはどんなに戦争に関わってきたのかな?」という話がでて、席上で早速ネットで「検索」をかけてくれた仲間がいました。
b0142158_201219.jpg 驚いたことに、この著作が著された235年のアメリカの歴史のなかで、戦争中でなかった時代はたった21年しかなかったのです。アメリカが5年間、戦争をせずにすごした唯一の時期(1935〜40)は、大恐慌の孤立主義(註・モンロー主義)時代だともあります。

 注目したいのは第2次世界大戦終結後の70年間のうち、「大規模戦争無し」と記されているのはベトナム戦争直後の1976年〜78年の3年間と2000年の1年間だけだということです。
 この資料の作成者はこの戦争の多くで、アメリカは攻撃側だったこと。中には防衛的なものもあったことを認めている。ただし、戦争とみなすことのできるCIAの秘密作戦や他の行動を除外しているとのことです。

 このアメリカとの「同盟」を強化し、「集団的自衛権」の行使、戦争立法の具体化をはかることはまさに「日本がアメリカとともに戦争する国」へと変貌をとげるものであることは明らかではないでしょうか?
 
 どうぞ、原典をご確認ください!
 アメリカは、その歴史のうち93% - 1776年以来の、239年中、222年間が戦争(クリック)
 住民投票の時間が終わりました!
 開票結果を待ちつつ、思うこと…!
 結果は…?
 拮抗しているということだが…!
 ボクは大阪市解体に「反対」なので、「反対」票が少しでも多くあって欲しい!
 でも、様子を懸命にみると僅差で「賛成」する人が多いのかも知れない。

 もし「賛成」という人が少しでも多ければ、一見「大阪市廃止」は確定したかのように見える。
 だが、ホントにそうだろうか?
 手順をキチンと詰めてゆくと、橋下氏、維新のゴマカシは次々と露呈するだろう。
 ボクらはそこを詰めてゆく。
 手続きに「2年」の期間がある。「抵抗」の時間はある!
 決して「敗北」ではないはずだ!

 で、「反対」という人が多ければ、ここにも多難の道が待っている。決して「バラ色」ではなかろう。
 確かに橋下氏の傲慢な「地方自治体論」の過ちを批判する点では一致できた。
 この一致点は末永く大切にしたい。
 とは言え、国政の上では「戦争立法」、『原発」、「沖縄」、「TPP」etcを巡って。きわめて緊張した環境にある。

 ボクは「叡智」という言葉に安堵する。
 「叡智」!
 違いを乗り越え、「異論」を尊重しつつ、真剣な議論・論戦のうえで、当面、極めて重要な課題について「一致点を見いだす」努力を惜しまない。そんな努力の仕方を、今回の「住民投票」をめぐる取り組みが教えてくれた。

 どんな結果が出るのか。不安ではあるけれど、今、この瞬間に書いておきたいことなのです!
 今日は大阪市の解体を許すかどうかを問う「住民投票」の日です。
 投票日も運動ができるということで、投票所の前に大勢の人が駆けつけ、激しい攻防が繰り広げられているようです。報道によると、まさに拮抗という状態で推移しています。

 治安維持法国賠同盟大阪府本部では、15日に寺田町駅頭で「反対」と書こうと呼びかける行動に取り組みました。恐らく、同盟府本部が「請願署名」以外の課題で街頭行動したのは初めてではなかったでしょうか!
 ボクも10人ほどの仲間とともに、珍しく原稿を用意し、同盟のゼッケンをつけて5〜6分のスポット演説を繰り返しました。
 記念のためにその原稿をアップしておきます。

b0142158_13574449.jpg★ 寺田町駅周辺のみなさん お騒がせいたします。治安維持法によって迫害・弾圧された犠牲者の名誉回復と国家賠償を求めて運動している治安維持法国賠同盟の○○ ○と申します。この近くの東大阪ビルの3階に事務所をおいて活動させていただいております。
★ 今日は明後日、17日に迫った大阪市を壊し、5つの特別区を造るという「住民投票」についての訴えにあがりました。
★ ぜひ私どもの訴えにお耳を傾けていただきますようよろしくお願い申しあげます。
★ 今度の住民投票は橋下市長や大阪維新の方々が「何が何でも大阪市をぶちこわそう」と持ち出したものであることが、ハッキリしてきました。そのために、大阪維新は政党助成金を4億円とも5億円とも言われる大金をつぎ込んで宣伝に明け暮れておられます。橋下市長はまさに「公務ほったらかし」であちこち駆け回っておられます。市長の声を吹き込んだ無差別電話までかかっています。ちょっとやり方がドギツすぎるのではないでしょうか。
★ しかし、みなさん 当初は分かりにくいと言われた「住民投票」の本質はこの間にくっきり浮かび上がってきました。3つの点に絞ってお話したいと思います。
★ その第一は、大阪市を解体、ぶちこわして5つの特別区をつくるというものです。この寺田町駅は天王寺区大道4丁目にあります。この天王寺区を現在の西成区、浪速区、西区、中央区と合体させて新しい中央区にする計画です。何かいいことがあるのでしょうか。何もありません。「地名は残す」と言いますが、大阪市は完全に無くされ、大阪府中央区天王寺大道4丁目になるだけです。
★ 第二に、今、大阪市が持っている権限も財源も大阪府が吸い上げるということです。総務省は、今の地方自治体を権限の順に大阪市のような政令指定都市のほかに、中核市、特例市、都市、町村、特別区と分類しています。つまり、特別区は行政区としての権限も、財源処理の方法も、町村より下、下位に置かれているのです。こんなことで何か新しい、魅力的なことができるとでもいうのでしょうか。
 今、大阪市民はどこに住んでいても大阪市のサービス全体を受けることができますが、特別区になると基本的に特別区内のサービスしか受けられなくなります。不便なことこの上なしというわけです。
「二重行政の解消」と言いますが、解消して無くそうとしているのは市民の暮らしに直結する施設や施策ばかりです。
 みなさん!大阪市のような大都市に国立の病院、府立の病院、市立の病院や大学や図書館、その他の施設があって当たり前ではありませんか。こんな解消はお断り。ぜひ「反対」と書きましょう!
 維新のみなさんは「改革、改革」と唱えていますが、市の発行した「住民投票公報」に書かれている「改革」は地下鉄の民営化、バスの民営化、ゴミ収集の民営化と民営化のオンパレードです。「民営化」で浮かせたカネでカジノを造る。リニアを呼んでくると言うのです。カジノとはバクチ場のことではありませんか。カジノ特区、正式にはIR特区と言いますが、府や市のパンフレットには「非日常の空間」をつくるとあります。非日常、日常に非ず。こんな事で庶民の日常の空間、施設や施策がメチャクチャにされてはたまりません。
★ 第三に、橋下市長は大阪府・市の仕事を「一人の指揮官でスムーズに」と言いますが、こんな馬鹿げた話はありません。そもそも、市長や知事は「指揮官」なのでしょうか? 私は、根本的に間違っていると思います。「特別職」ではありますが、市長も知事も、れっきとした公務員です。「公務員」とは全体の奉仕者のことです。奉仕者でなければ、市長にも知事にもなれません。それが法律の体系です。指揮者とか指揮官、監督などの言葉は法律にはありません。弁護士でありながら、こんなに勝手な、言いたい放題を叫んではばからない橋下氏に、大阪の未来を任せてはならない。預けることはできない。任すと危ない!これが実感ではないでしょうか。
★ みなさん 大阪市の主人公は市民のみなさんです。どうか大阪市を守り続けてください。市民であり続けてください。17日の住民投票では大阪市の廃止に「反対」とお書きください。
期日前投票はすませたけれど「しまったなぁ、賛成と書いてしまった」という方は、ぜひ、身近な方に「私の分も反対と書いてきて」と頼んでください。「もともと反対」と決めている方は、もう一人、もう二人、反対と書く方を増やしてください。心からお願いして訴えと致します。
★ ご清聴、ご協力ありがとうございました。
 このところ多忙のせいもあって、ブログにカキコができなかった。
 久しぶりに書ける時間ができた…と思って開いてみて驚いた。
 新しいカキコをしていなかったのに、昨日、5月16日のアクセスが何と434件にのぼっている!
 1日のアクセス数としては、多分最高だ!
 何が読まれたのだろう?
 記録を見て、また驚いた。これまでとは全く違う様相だ。
 1位から10位まで、ずらりと「西行絵巻 ー 物好きの深読み」が並んでいる。
 それぞれに相当な量のアクセスを頂いたようだ。
 どこかの、どなたかがシリーズを通して読んでくださったようだ。
 一人ではなく、複数の人(グループ?)かもしれない。
 興味をもって頂くのは嬉しいが、素人の深読みなので、ご容赦いただかないといけないかも知れない。
 恐縮の限りではあるが、アクセス頂いたこと自体は、正直なところ嬉しい!
 今日は憲法記念日!
 ところが、マスコミなどを見ると改憲論がかまびすしい。
 改憲論者が大手を振っている。
 マスコミは進んで牽制する責任があるのではないか。
 自民党などが消し去ろうとしているこの条項。
 その尊重を強く指摘すべきではないのか。
 最高法規としての規定なのだから…!
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 改めて、憲法全体の意義を再確認したい!
   *条文はクリックで拡大できます*
 大阪市解体をめぐる住民投票が17日に迫っています。
 この程、市選管による「投票公報」が発行されました。
 一読して、真摯な対話に活用できるできばえだと思いました。
 ぜひお読みください!(クリック)