52 最終回

 定額給付金・投票人名簿

◇ 定額給付金の支給が始まりました…支給のトップは河南町。多くのところで支給のお知らせや申請手続きの案内が始まりましたが、かなり先になるところもあります。この申請には本人確認のための身分証明書(免許証や健康保険証など)と、振り込みの場合は希望する金融機関の通帳のコピーが必要とされており、様々な批判と議論がありました。このコピーについては全国では役場や公民館などで無料としているところもあり、長崎県佐世保市では三月議会で「添付を省く方針」を表明し、総務省も「きちんと本人確認できればかまわない」としていました。府内のある市ではホームページで「総務省からの通知により、原則必要とされていたコピーについて『省略することも差し支えない』との連絡があったための変更」として「困難な場合はコピーの添付は不要」としています。何かと話題の多い定額給付金ですが、みなさんの町ではどうなっているか、確認してみましょう。
◇ 国民投票の準備、投票人名簿システム構築交付金…各自治体の三月議会で「投票人名簿システム構築交付金・委託料」が予算化されています。これは来年5月の憲法改悪を意図した「国民投票法の全面施行」に備えるもので、「20歳以上・3ヵ月以上在住」を要件としている現在の「選挙人名簿」では間にあわず、「18歳以上・国民投票の期日現在」の「投票人名簿」をつくるための「システム構築」費用です。国の交付金総額は46・2億円、各自治体に分ければ僅かな額ですが軽視できません。憲法改悪阻止各界連絡会議(憲法会議)は2月25日総務省に「国民が改憲を求めていない時、予算計上や投票準備は直ちに中止を」と申し入れており、日本共産党の中原あきら岬町会議員は彼女のブログで「まさか自分の町の予算に、こんなけしからんモンがこっそり潜んでいようとは思ってもみませんでした。戦争への足音を聞く思いがしました」と糾明しています。9条を守り、憲法を守る政党の心意気ここにありというところでしょう。
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 さて、このシリーズも一年、書き足らぬことも多々残りましたが最終回です。ご愛読、時に戴いた激励に感謝して筆をおきます。敬白