新しい憲法 明るい生活 <Ⅱ>

 新しい憲法 明るい生活 <Ⅱ>_b0142158_9492034.jpgこのパンフレットはA6判サイズ、本文32ページ、前半は「新憲法の特色 私たちの生活はどうなる」、後半は「日本国憲法」全文で構成されています。
 前半はさらに15の小節に区切られています。通読するにはさして時間のかからない短いものですが、順次私見を交えず(自分自身の学習のためにスキャンはせず)1小節1回ずつタイピングしていきます。なお、「國」などの旧漢字は「国」と、新漢字に改めます。

新しい憲法 明るい生活 <Ⅱ>_b0142158_94914100.jpg☆生まれかわる日本
 昭和22年(1947年)5月3日ーーそれは私たち日本国民が永久に忘れてはならない新日本の誕生日である。私たちが久しい間待ち望んでいた新憲法が、この日を期して実施されるのである。
 新憲法が私たちに与えてくれた最も大きな贈りものは民主主義である。民主主義政治ということを一口に説明すれば「国民による、国民のための、国民の政治」ということである。民主的な憲法のもとでは国民が政治をうごかす力を持ち、政府も、役人も、私たちによってかえることができる。多数のものが望むこと、多数のものがよいときめて法律で定めたこと、これを実行してゆくのが民主主義である。
 私たちは民主主義を口にする前に、まずすべてのものごとをよく知り、正しい判断を持つように心がけなければならない。特にわが国では今まで政治は一部の人々が思うままに動かしていたため、一般国民は政治について教えられることが少なく、自分の意見をのべることも窮屈であった。また自分の考えをまとめるだけの勉強も足りなかった。だから私たちは新憲法の実施をよい機会として政治のことを熱心に学ぶ必要がある。なぜならばこれからは政治の責任はすべて私たちみんながおうことになったからである。
 新憲法はわが国に長い間続いてきた古い因襲を大幅に改めることになった。家族制度も大きく変わった。女の地位も男と同等となった。憲法に付属する民法その他の法律によってこまかい点は数えきれないほどかわってくる。このように法律だけが新しくなっても、かんじんの頭の切りかえができなくては何の役にも立たない。
 新憲法と共に新しく生まれかわる日本ーー私たちも今こそ生まれかわった気持で、この新しい時代を生きぬいてゆこう。
    <続く・次回は「明るく平和な国へ」です>