黙っていられない、エネルギー基本計画案と原発輸出のこと!


黙っていられない、エネルギー基本計画案と原発輸出のこと!_b0142158_11283335.jpg 福島県では県議会及び県内全市町村議会で県内10基の「全原発廃炉」を求める意見書が決議されているという。

  自民議員でさえ首をかしげる
   自公の「エネルギー基本計画案」修正合意
 東京新聞の報道は、3日(木曜日)に自公両党が政府原案に修正を加えて「合意」したという「エネルギー基本計画」の主な修正点を紹介している。一点だけあげておく。
 政府が二月に両党に示した原案では冒頭で原発の「安全神話」に陥って事故を防げなかったとして「深い反省」を強調していた。しかし、両党の協議では「同じ表現が出てくる」(自民党幹部)とこの部分を削除。
 手元に秋本真利という自民党国会議員ブログがある。そこには次のような記述があった。
 エネ基の部会が金曜日の8時にセットされた。与党WT(ワーキング・チーム、筆者注)で議論した修正案が提示され議論が行われることになる。と、あるところから前文に大幅な修正がかけられ「福島」についての記述が落とされたとの情報が入ってきた。まさか!そんなことはないとは思うのだが、もし本当だとしたら絶対に認められない!
 同氏によれば、当日のWTの結末には目も当てられない。そのやりとりが記されている。
 山本拓調査会長 それではご一任を (賛成!)(反対!)
         ご一任ありがとうございました。
          (一任していません!)
         来週に政審、総務会にかけます


 自公合意は「原発永久化」への一里塚
 
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 「安全神話」への「深い反省」を削除してしまえば、どういうことになるのか。幾つかの新聞が分かりやすい表を掲載している。その一例がここにある。
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 これらは「原子力に依存しない社会をめざす(自民)」、「再生エネを30年までに電力の30%に(公明)」と言ってきた公約からの正真正銘の逸脱に外ならない。そもそも「ベースロード電源」なる用語のまやかしは既に書いたが、自公の「合意」は「原発永久化」を狙うものだとしか言いようがない。
原発がベースロード電源なんて…、とんでもない
 国民は3.11以来、原子力発電の危険性を目の当たりにしてきた。今もその危険にさらされている。「安定的電源」だなどと強弁することは許されない。そして現に既に200日をこえて、原発は一基も稼働していない。原発なしでも電力は供給されている。今こそ、「安全神話」と訣別して、再生エネルギーの活用に大胆に踏み出す時ではないのか。
 その意味で、「自公合意」なるものにもとづく「エネルギー基本計画」の閣議決定は断念すべきである。強く求めたい。
 時あたかもその4日、衆議院ではトルコ、アラブ首長国連邦(UAE)両国に原発を輸出するための「原子力2協定」が採決、承認された。安倍「行商政権」が原発プラントの輸出、「原発神話」の輸出に熱をあげている様相があらわだ。自公民各党が賛成(ただし、民主はおろか自民からも退席者が出た)。「エネルギー基本計画」の顛末と一体のものと見るべきだろう。