ittaikaと kaketuske-keigo 一体化・駆けつけ警護?

 安保法制=戦争立法の怪!
 国際社会に通用しない概念!
 英訳できない不思議な言葉!
 一体化と駆けつけ警護

 
 安保法制=戦争立法にいう「一体化」の適当な訳語が見つからず、外務省の公式HPではittaikaという言葉がそのまま使われているという報道に接しました。
 ボクは学生時代以来長くナマの英語に接したことはほとんど無く、難しいのだけれど、由々しき事態だと思うので、あえて外務省のHPの該当部分を探して見ました。

 該当部分自体は比較的簡単に検索できます。でも、全文を引用するとなると大変なので、局所だけを書き留めておきます。

 所在は例の「閣議決定」です。
 国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法 制の整備について 平成26年7月1日 国家安全保障会議決定 閣議決定
 英訳は次のようです。
 Cabinet Decision on Development of Seamless Security Legislation to Ensure Japan's Survival and Protect its People

 その中に次の節がありました。
 (1) いわゆる後方支援と「武力の行使との一体化」
 1) So-called Logistics Support and "Ittaika with the Use of Force"

 
 文面を拾って行くと何カ所かに、次のような表現が出て来ます。
"ittaika with the use of force" (forming an "integral part" of the use of force)
 どう見ても、ヘンな言葉です。ボクなりの訳でも当たらずとも遠からずのはずですが…。
 "ittaika with the use of force" は 武力行使を持つittaika または武力行使をともなうittaika
forming an "integral part" of the use of forceとは武力行使の「不可欠な部分」を形成する
 と読めます。
 国会のやりとりでは安倍総理や中谷防衛相、岸田外務相らがあれこれ言い訳していますが、英訳してみればどうみても「武力行使」と一体「不可欠」と書かざるを得ず、何とか違いを強調しようとすると、ittaikaなどという造語を弄ばざるを得ないというワケです。

 同じようなことを「駆けつけ警護」という言葉についても発見しました。kaketsuke-keigoとあります。
 こんな具合です。
 "kaketsuke-keigo" (coming to the aid of geographically distant unit or personnel under attack)
 これはどんな意味でしょう?
 coming to the aid of geographically distant unit or personnel under attackつまり、地理的に遠いユニットの援助または攻撃下の人員のところに行く(来る)と読めるのです。
 とても「駆けつける」というニュアンスでないことは明らかです。「遠征」「派兵」そのものではないでしょうか。

 こんな姑息な言葉遣いを誰が「開発」したのでしょうか。国民をたぶらかすのは程ほどにしてもらいたい!改めて強く思った次第です。