修禅寺彫り 〜 松琴さん
昨日、NHKの俳句番組を見ていると、「鉄路」を詠むのも一興との言葉があったので思い出した。
90年秋に東京へ行く所用があり、新幹線「こだま」車中で詠んだ句だった。
紅葉の
原野切りさく
鉄路かな
その数年後に修禅寺を訪れる機会があった。以前に竹に彫った栞を買い求めたことのある修禅寺彫りの店を訪ねると妙齢の女性が居られた。それが松琴さんだった。
恐る恐る「ボクの俳句を彫ってもらえますか」と尋ねると、「今すぐはダメよ。気が向いた時に彫ってあげる。それでいいのなら…」とノートを出され、「ここに句と、送り先を書いて…」とおっしゃる。金額は覚えていないが、そんなに高くはなかったと思う。
栞が届いたのはかなり後のことではなかったか。
季節は違うのだが思い出したついでに栞を取り出し、修禅寺彫りの店のことも検索してみた。
松琴さんはもう亡くなっておられるようだ。この栞大事にせねば…という思いが募った。
修禅寺彫り 松琴ギャラリー (クリック)を参照頂きたい。